私たちがオンライン短期トレードというものをする際、大きく分けて板取引と相対取引というものに大別されます。
板取引とは何ぞや?
ざっくり適当に説明すると(市場ごとの細かいルールは省く)、板取引とは不特定多数の参加者が「取引所において」売り注文と買い注文を出しあい(指値注文)、両者の価格が一致したところで注文が成立する取引方法です。(オークション形式)
買いたい時はより高い値段で、売りたいときはより安い値段で双方の注文がマッチングした時に売買が成立します。(価格優先の原則)
注文は早い者勝ちです。(時間優先の原則)
また成行注文の場合、板に並んでいる指値注文に対して発注数量を価格問わず売買しにいく方法になります。
つまり売買の相手方は取引所参加者であり、不特定多数と取引を行うことになります。
参加者が多ければ多いほど、板(指値注文)の量も増え、取引のマッチングも多く行われやすいことが想像つくかと思います。
呼値について
ちなみに注文する際、どんな価格でも指定できるわけではなく、呼値と呼ばれる刻み単位で注文します。
例えばbitFlyerFXは1円呼値
日経平均ミニ先物は5円呼値、日経平均先物は10円呼値、
https://www.live-sec.co.jp/comFaqDetail.htm?tid=497
TOPIX先物は0.5ポイント呼値、ミニTOPIX先物は0.25ポイント呼値
株式もそれぞれの銘柄で呼値が決まっています。https://www.matsui.co.jp/service/stock/rule_pub/
ダウ先物は1ドル、ナスダック100先物は0.25ポイント、S&P500先物は0.25ポイント呼値
指値注文を置いておき、その価格で反対勢力が注文をぶつけてくれれば、その価格で売買が成立するわけです。
取引所も慈善事業ではありませんので、参加者から取引手数料を徴収して経営していることが多いです。
相対取引って?
では相対取引とはどういったものでしょうか。
板取引においては「取引所において」不特定多数が相手でしたが、相対取引は「価格」「数量」「取引方法」を指定して「取引所外」での取引を特定の相手と取引する方法になります。
さらに分かりやすくいうと一般的なオンライントレードの場合、取引相手は、入金している業者・証券会社との直接の取引になります。英語でOver The CounterといいOTC取引とも呼ばれます。
つまり顧客が買えば、相手の業者側は売ることになります。
業者は顧客に対して「顧客の買い注文に応じる売り価格」「顧客の売り注文に応じる買い価格」の2つを提示します(2wayプライス)。その価格差をスプレッドと呼んだりしています。
業者が価格を提示しないと顧客はそもそも売買できないのです。顧客は多数ですが売買相手は業者のみです。
この方式のため、客と客の直接のやりとりは形式上行われません。
相対取引の場合、顧客ポジションが勝てば、業者ポジションは負けることになります、反対に顧客が負ければ業者は勝つことになります。
イメージとしては2wayで指値提示し続ける業者に対して顧客は成行注文をぶつける感じです。
顧客が勝ち続ければ業者は破綻してしまいますが、基本的に業者は顧客の損益で一喜一憂するわけにもいきません。
業者も日々安定的に儲けなければならないので、顧客の買い注文が偏ったら、業者は売り注文に偏るので、リスクを回避するために外部市場で買い注文を入れて価格変動リスクに晒されすぎないようにして調整したりしています(カバー取引)。
顧客が負ける前提でカバー取引しない業者もいますし、その辺の事情は、詳しい人がまとめていたりしますので探してみてくださいw
本日はここまで。
後編に続きます。